伊賀富士をほれぼれ仰ぎ山桜

三多気の桜と大洞山~尼ヶ岳
2019.4.13.
快晴

 日本さくら名所100選に選ばれる三多気(みたけ)の桜。なかなかドンピシャ!とはいかない。今週末日曜日は雨。土曜日に行こう!

 モチロンずっと尼ヶ岳とセットでと考えていた。快晴予報に人いっぱいになるから早起きして…。

 4:00 真っ暗に起きて。
 4:40 まだ暗い中、車を走らす。だんだん薄明るく、雲一つない空に山の端が浮かび、山際がぼんやり薄紫からオレンジに色。清少納言の枕草子が浮かぶ。

春は、あけぼの。
やうやう白くなりゆく山ぎは 少し明りて紫だちたる雲の細くたなびきたる。

 R368はグネグネ。大きい鹿のペアが!危ない!一瞬ヒアリ!対向車も大丈夫だった様子。あーびっくりした~。

 5:40 三多気第1駐車場(424M)はもう数台の車。???。
 5:50 桜並木越しに大洞山を見上げて出発。
 三多気の桜は、伊勢本街道から真福院の山門まで1.5kmにわたって続くヤマザクラの並木道。 ヤマザクラなので花だけでなく紅い葉っぱも。風格ある古木が続く。今が満開!ドンピシャ!

 登っていくと田んぼの畔にカメラマンいっぱい。あの数台の車は彼らの車。
 どんなアングルなのか、私も一枚。
 カメラマンは水田に映り込む桜並木越しに学能堂山の日の出シャッターチャンスを狙っている様子。写真教室?いろいろ教わっている。

 6:10 幹回り6mというケヤキの大木の間をすり抜けて真福院(540M)。 境内ではピンピンクのミツバツツジが鮮やか。
 左の林道から三多気キャンプ場の分岐左へ行くと、県道太郎生伊勢八知停車場線を横切って登山道へ。
 6:25 杉林の中、石段が一直線。急登!激登! ガンガンガン!ホントに続くのだ。

 7:05 大洞山雌岳(985M)。大洞山の三角点は、より標高の高い雄岳ではなく、ここ雌岳の方にある。
 逆光だけど、南側の高見山、とんがっているのは伊勢の槍ヶ岳と呼ばれる局ヶ岳。 南から東へ吉野の山々、お隣の倶留尊山。久しぶりに眺望抜群の山へきて超ご機嫌!

 7:30 大洞山雄岳(1013M)。 やはり標高1000Mを超えると展望が違う。右は雑木、左は杉の植林。
 最近お気に入りのフルーツサンドイッチを持ってきてカシャ!
 アセビの白い花が鈴なり、重そう~。その向うはこれから向かう尼ヶ岳。

 いったん大きく下ってから、岩がごろごろとした尾根道を辿って四ノ峰、三ノ峰を越え、車道が横切る倉骨峠。ここにも駐車場あり。
 ピンクのテープ頼りに二ノ峰、はっきりした道になり一ノ峰の小ピークを越える。
 伊勢八知駅、下太郎生へ下る道と十字に交わる大タワ(754M)。
 杉林の中、擬木の階段が続く急登となり、 直通ルート(健脚向き)をジグザグに登る。

 9:00 尼ヶ岳(957M)の頂上は広々している。遮るものない頂上からの眺めはバツグン!。
 西側には名張川を隔てて倶留尊山。
 南側には大洞山越しに眺める高見山地や台高の山々。
 北方には風車が林立する青山高原、上野市街から布引山地の山並み。彼方には鈴鹿の山々がおぼろげ。

 北方向と北西方向に擬木の階段あり。北方向へ下ると青山高原へ。 北西の階段を下り、トラバース道を戻る。往路の健脚向きの方が歩きやすかったな。

 再度ガンガン擬木の急坂を下り、大タワ。
 一の峰からトラバースの東海自然歩道をとる。

 9:40 倉骨峠を横切る。
 大洞山の東麓を巻く石畳道はがけ崩れのため通行止めの看板あるが、OK。少し上をトラバースする。
 9:50 苔むした石畳道。苔の間にネコノメソウ、赤紫のハシリドコロ、斜面にはバイケイソウの緑、春の新しい息吹をムンムン感じる。

 木々の合間に尼ヶ岳を振り返る。やはり「伊賀富士」。秀峰!

 10:20 桔梗平を経て、県道太郎生伊勢八知停車場線を横切り、三多気キャンプ場の分岐。

 キクザキイチゲが太陽の光を浴びて、少しうつむき加減。
 ニリンソウ、エイザンスミレ、青いちいちゃなヤマルリソウも。シャガも勢いよく。

 舗装道をグネグネ下り、また登山道に入って、真福院を経て、再び三多気の桜へ。ぼんぼり、屋台、賑やかに桜まつり。

 桜並木から大洞山。雲一つない青空に。
 でも南の青空に白い一直線の飛行機雲。明日はやはり雨ね。

 11:10 三多気駐車場は満杯。車の行列ができている。三多気の桜協力金として、駐車料金500円を納入。 R368へ出る道は一方通行になっていて大回りして国道へ。
 R368からは大洞山、尼ヶ岳が見事なほど美しく青空の中に聳え立っていた。

ふるさとのうるわし山や尼ヶ岳山谷越えて桜に和む

 4月1日、新元号が発表された。平成の次の元号は「令和(れいわ)」に決定。
 2019年5月1日から、令和元年5月1日となる。
『時に、初春の令月(れいげつ)にして、気淑く風和(やわら)ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す』
 出典は『万葉集』巻五の「梅花謌卅二首并序(梅花の歌 三十二首、并せて序)」にある以下の一文。
 「于時、初春令月、氣淑風和、梅披鏡前之粉、蘭薫珮後之香。」

安倍晋三総理談話
 この令和には人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味が込められております。
 万葉集は1200年あまり前に編纂された日本最古の歌集であるとともに、天皇や皇族、貴族だけでなく防人や農民まで幅広い階層の人々が詠んだ歌が収められ、 我が国の豊かな国民文化と長い伝統を象徴する国書であります。
 悠久の歴史と香り高き文化、四季折々の美しい自然、 こうした日本の国柄をしっかりと次の時代へと引き継いでいく、厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、 一人一人の日本人が明日への希望とともにそれぞれの花を大きく咲かせることができる、 そうした日本でありたいとの願いを込め、令和に決定致しました。

●自宅4:40=三多気第1P5:40
★三多気P5:50…6:10真福院6:15…6:25大洞山南麓登山口…7:05大洞山雌岳7:20…7:30大洞山雄岳7:35…8:00倉骨峠…8:20オオタワ…9:00尼ヶ岳9:10 …9:40倉骨峠…9:50石畳道…桔梗平10:20…10:50真福院10:55…11:10三多気P

(2019.4.14.記)

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