原因不明の体調不良だった。
練習しすぎ?夜行バス?アラカン年齢?
いつも走る運動公園ではいつもの人たちが走っている。元駅伝選手の姿勢の良い男性は20km走るのか、私が3周走ると追い越していく。ということは、私の2/3のペース?彼につられてついつい距離が延びる。また走ることによってストレス解消、気晴らしもできる気がしてね… 1月150km、2月110km走った。もう足がパンパン状態だった。
オリオンの斜め四十五度の宇宙今夜も仰ぐrunning終えて
前夜22:15、JR難波OCAT2FからJRバスに乗る。(往復11,100円)
ちょうど1ヶ月前の軽井沢スキーバス事故当日に予約した。事故を聞いて一瞬ドキッとしたが、厳しい審査を受けているという発車オーライネットのバスだから大丈夫と思い…。
いつもの3列リクライニングシート1Cなので、気兼ねなく足もゆったり伸ばせた。5時間は眠れたように思ったが。
5:20 バスは予定より早くはりまや橋に到着。まだ真っ暗。6時から受付の城西公園まで歩くが、次々並んでいるコンビニの煌々とした照明がスゴクありがたいし安心。ランナーらしき人もいて、もう看板を持ったスタッフも立ってくれていた。
6:00 受付を終え、女子はあんしんセンター3Fで着替え。トイレもセンター内でOK。スタート前から生姜湯の私設おもてなし。もう至れり尽くせりの雰囲気が漂う。
9:00 高知城下の商店街からスタート。気温17℃、湿度86%、予想最高気温20℃。
今日は春一番予報もあり、暑くなる。半袖+CW-X長タイツ。昨日の豪雨から一転晴れ!
スタートして2km地点でビビッと頭痛。エッ?なんで?ヤバイ! こんなこと今まで感じたことはなかったのに。以前、不整脈を感じリタイヤーした仲間のことが頭をかすめた。
9:30 5km地点。まぁまぁのペースだが、もう続きそうにない。まして今日は暑い。汗がボトボト落ちる。制限時間6時間だから、完走目標に切り替えよう。
街並みを過ぎ、右に五台山を見て、田園風景へ。
10km過ぎ?道路脇で倒れ、毛布に包まれているランナーが。今日は暑いから気を付けないと。それからも数人見て、また救急車も何回も何回も通った。
あまりにも多いように思ったので、翌日現地ニュースを確認すると10名搬送、命に別状なしと。ご無事で良かった。
桂浜行ったり来たり春の凪
浦戸大橋を登りきった後にエメラルドグリーンの水平線が眼前に広がった。わぁ!
海沿いへ来て、海風がメチャ気持ちいい!もうタイムは気にしないので、桂浜をゆっくり振り返り、橋の上から桂浜の海岸線や白砂青松を眺められた。
この海沿いの花海道が中間点〜37kmまでup downなく続く。暑いけど太平洋が見渡せて、波の音を聞く。爽快!このタイムで走るランナーはよく似ていて、ワァーと眺めている。
エイドも3kmごとにあり、まほろばトマトや土佐文旦を立ち止まっていただいていると、よほど余裕があるように見えたのか、高知放送?のインタビューを受けてしまった。
また、ゲストの金哲彦氏も竜馬衣装とカツラでこのゆっくりタイムで最後まで走られて、ハイタッチや声かけも。アンパンマン、カツオ君の変装ランナーも。
折り返して春野競技場が見える頃、春一番に帽子を飛ばされ、田んぼに入って拾いに行く。あーあ、靴が滑り込んでドロドロ〜。ゴール後、チップを外してくれるスタッフに「ロスしたでしょう」と言われたけど、全然タイムは気にしていなかったので、別に〜。私って変?
ラスト競技場までの上り坂なんて全然元気。歩いているランナーを横目でごぼう抜き。最近はずっとこのパターン。
「もう少し!ガンバレ!」の声援が熱く、胸にグサッと刺さる。
そう、もう少しなんだと。今は何もかもに実感。走ることも山へ登ることももう少しと。
5時間33分03秒(ネット5時間30分38秒)
誠に不甲斐ない結果で、土山より楽なコースなのに。でも順位は半分より前だし、完走者は85%。ずっと途切れない応援、次から次へと続いたおもてなしを
全部いただき、おなかも心もいっぱいいただいた。高知家のみなさん、ありがとう!
タイムを狙うか、楽しむか、どちらかなのかな?
ゴール会場でしゃも鍋とゆずジュースをいただき、シャトルバス順番待ちが30分もかかり、はりまや橋を見ただけ、ご褒美のプシュと浜幸のあまおう大福を買って、ギリギリJRバスに乗る。17:14
シャトルバスで隣のランナーは2泊3日で松山から、4月に佐賀桜マラソン予定と話していた。
私も時間的余裕、気持ち的余裕がほしいな〜そういう余裕を持たなければ、私死んでしまうかもしれない…。スタート直後に感じた頭痛がなにか警告しているような…。
でもでも、マラソンそのものがチャレンジングなスポーツなんだし〜
しばらくゆっくり休もう〜しばらくインドア派して空白状態で過ごそう〜
もう少しこの世で舞ひて冬の蝶
二分咲きの桜古木に手をあてて勇気もらいし見上げる夜空 裕
今年は暖冬!
桜の開花も早いと聞き、ぼんぼり灯る公園に出かけた。
肌寒い風にも負けずほんの少しだけ花開いていた。
夜空のムコウ、東北のホントの春は…
この春も桜の花は咲きにけり遠き約束守るごときに
二〇一六年三月二一日
∞ 編集後記 ∞
「不易流行」
蕉風俳諧の理念の一つ。いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと。また、新味を求めて変化を重ねていく流行性こそが不易の本質であること。(新明解辞典)
「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」(去来抄)
この概念は俳諧以外のあらゆることに応用できます。
時代は日々変化していくのに、いつまでも古くからの概念に縛られていても陳腐であるし、変えてはいけない部分を変えてしまうと消滅してしまいます。永遠に変わることがない不変の真理を忘れずに、新しく変化していかなければ進展はなく、そのことがまた永遠に変わらない不変の真理に繋がっていくのです。
永遠の姿と変化する姿とは相反するようであるけれど、「その基は一つなり」です。
|