9月19日(金)くもり
13:55 peachにて、関空から一っ跳び2時間にて北海道!15:50
自宅から関空までの時間の方(3時間)が長い〜(*_*;
新千歳空港よりレンタカーにてとよぬか山荘泊。
とよぬか山荘は元学校校舎で広く、二段ベッド。シャワー設備もあったが、風邪ひきそうなのでパス。
9月20日(土)晴れ時々くもり
4:00 シャトルバス(往復3500円)に乗り1時間。まだ真っ暗、鹿とも遭遇。
5:00 薄明るくなり、林道を3人3様の鈴の音を鳴らして早足で歩く歩く。長い、とにかく長い。
7:00 覚悟していた渡渉スタート。渡渉補助用に木の杖が数本置かれている。背の高い足の長い?
お二人は膝下でも、チビの私は膝上、時には股まで。右岸から始まり15回。
ザイルを張るような急流ではなかったが、秋だからこの程度で、夏はかなり増水しているという。
往復とも渡るのが精一杯で、写真を撮る余裕もなかったな〜
8:10 渡渉が終わるとすぐ幌尻山荘(960M)。
一昨日買ったばかりのnewトレッキングシューズに履き替え、渓流シューズなどをデポ。
樹林帯に入るが、ヘアピンカーブの急登、急登。キビシー!
10:00 一旦下り、飲んではいけない命の水(1600M)を登っていくと、太陽眩しく視界がパッと明るくなった。
地塘を浮かべるカールが紅葉して、その上に幌尻岳の稜線が現れた。
少し曇ってはいるが、目指す山々は見え、気持ち良く紅葉している稜線を登っていく。
足元にはブルーベリーがいっぱい。モチロン少し?いただく。美味しい!
チングルマはすでに穂になり、イワギキョウも涼しげに風に身を任せている。夏は一面のお花畑になりそう〜
11:20 やっと幌尻岳(2052M)。
山頂で出会った男性は、昨日大雪で降雪あり、縦走しているという。ウヒャー!
ガスってきて、戸蔦別岳方面しか見えなかったが、今日はラッキー!
ガンガン下りに下って、幌尻山荘からまた渡渉、少し増水していた。
この渡渉で13年間愛用してきたこの渓流シューズともお別れ。かなりフォローしてもらった、お世話になったなぁ
フェルトを苦労して張り替えたこともあったなぁ〜 感謝!(下山後、3人3足ともセイコーマートコンビニのゴミ箱へ納めた)
林道歩き途中、K原リーダーが高いところからたわわになっているヤマブドウをいただき、Oh!酸っぱいけど美味しい!
しかし、食べ物はいただいたけど、熊さんには遭遇しなかった。
17:00 いろいろな山の恵みにも支えられ、歩いて歩いて、シャトルバスになんとか間に合った。
もう薄暗かった。熊さん遭遇寸前だったかも。
幌尻山荘へ一泊するのが一般的、予約もされたのに、人が多いとかで日帰りになって〜
帰りシャトルバスの中、何度か出会った超元気なおじさんたちのねぎらいのお言葉にもボォーとして…
12時間行動。もうヘロヘロ〜足パンパン〜
秋の星渡渉と急登終えるなり
真っ暗の中、平取温泉で汗を流し、平取牛丼をいただく。
今夜はレンタカーに3人で車中泊。私は後ろ座席をフラットにして足を伸ばせてたいへんありがたかった。熟睡zzz
9月21日(日)快晴
5:40 お日さまが出ないと真っ暗。なにもないから真っ暗。明るくなって、南の短縮コース登山口(960M)から、
笹原の中、木道と時々ぬかるんだ道を登っていく。
このルートは2003年作られたコースなので、高山植物も見られない道だが、カムイ天上分岐を過ぎると、
木々の間から雪をかぶったトムラウシ山が見えた。感激!
やがて十勝岳も白く衣装をまとって、紅葉黄葉の上に浮かび上がる。
8:20 コマドリ沢へガーンと下って、黄葉キラキラしているコマドリ坂をガーンと登り、巨岩の岩稜帯を登りきる。
ふっと、なにかが走った。ナキウサギ?
果てしなき北の大地と秋の空
9:00 前トム平(1738M)のハイマツ帯から巨岩、湖沼群を行くと、神の遊ぶ庭カムインタラ、トムラウシ公園(1760M)。
冠雪のトムラウシ山が紅葉の裾野を広げ、デンと佇んでいた。
青空に白い雪、岩稜に紅葉、ハイマツの緑、三段?四段紅葉!ド迫力!美しい!
まさにでっかいどう北海道! 深く深呼吸をしてみる。あー、ホント来てよかった!
10:50 十勝岳縦走コース分岐(1950M)からは積雪あり、サクサクとnewシューズは進んでくれる。
最後は雪の岩稜をよじ登って頂上。
11:20 トムラウシ山(2141M)。ホント雲ひとつない快晴に素晴らしい展望が広がる。ワァー!
カメラを出していると、単独と思われたようで、ベテラン登山者が旭岳バック、ニベソツ山バックにとせっせと写してくれる。
まさにパノラマビュー! だからみんな興奮している!
このうれしさをみんなと分かち合いたい気持ちがビンビン伝わってくる。素晴らしい自然!素晴らしい山仲間たち!
長く留まっているとやはり寒くなり、下山。何度も振り返りながら。
13:00 前トム平の平原でゆっくり休憩。昨日は超忙しかったから、今日も私には早足だけど、
この絶景がこの快晴が気持ちを慰め和ませてくれる。やっぱり来てよかった!
16:00 登山口パーキングに無事下山。
昨日とはまた異なった山の味わいだった。北海道の大きさが身体中にジーンと沁み込んでいた。
お花畑や湿原、岩稜、氷河時代の名残りを多くとどめ、大雪の奥座敷と呼ばれるこのトムラウシ山を、
カムイサンケナイ川の増水事故多発もあり、短縮コースをわざわざ作って招き入れてくれた。
「トムラウシ」はアイヌ語で「水垢の多いところ」を意味し、この雄大さは北海道であればこそであり、
大自然そのままを織り成しているトムラウシ山はやはり憧れの「トムラウシ」なんだとしみじみ実感した。
トムラウシ温泉国民宿舎東大雪荘にてりっぱな露天風呂を味わうと、つるべ落としの秋の夕暮れごとく、
あっという間に真っ暗になって、富良野市内で蝦夷鹿カレーをいただく。コレがエゾ鹿肉?黒い〜
9月22日(月)晴れのちくもり
望岳台ルート、火山灰と火山礫だけのルート、昭和噴火口を見下ろしながら…
9:50 風と霧の十勝岳頂上(2077M)
11:50 振り返って。
9月23日(火・祝)晴れ
6:30 ロープウェイにて1610M。
6:45 姿見の池
吹き飛ばされそうな風速20mの稜線を慎重に歩く。もうすぐ。
8:10 頂上は積雪50cm、雪の大雪旭岳(2290M)
10:00 周遊コース散策。
最終日宿泊は京王プラザホテル札幌。ネット予約当日一人3000円(^▽^)/
駅前の居酒屋でお疲れさまの乾杯!
9月24日(水)くもり
9:55 札幌場外市場にて海鮮丼のご褒美。
12:00 大通り公園散策。
13:40 札幌ビール園、後、
18:15 新千歳空港からビュンと雨の関空へ無事着陸!20:15
感謝!感謝!(^^)!
長き夜モーツァルトの曲流し銀河の底へ静かに沈む
3日後、木曾御嶽山の噴火があった。
大噴火被害を聞きて胸痛む自然の下に人は小さき
紅葉も夢も慈愛も呑み込んでグレーをまとった火山御嶽 裕
御嶽山が噴火した!
これが自然!
すべてグレーに変わってしまった・・・
二〇一四年九月二七日
∞ 編集後記 ∞
2014年9月27日11時53分、御嶽山が噴火した。
数日前から火山性微動があったというが、戦後最悪の火山災害となった。
6月、私たちはその地獄谷近くの稜線をルンルンと歩いていた。
ふと、2011年1月26日新燃岳の噴火を思い出した。
あの時、レベル2の火口周辺規制でトラロープが張ってあったにもかかわらず、ルンルンとラッセルして登って行った。
その18日後の噴火だった。
火山列島である日本、だからこそとても美しく魅力にあふれている日本。
常に自然の脅威のもとで生きていかなければならない。ラッキーだけでは済まされないと。
より謙虚に山とお付き合いしていかなければと・・・
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