美渓なる ナメナメ天国 米子沢

初級登山学校修了山行
上越魚野川米子沢〜巻機山
2009.9.3.〜6.

9月3日(木)
 22:00 森ノ宮駅駐輪場から加茂観光バスに乗り、コーチ10名受講生10名で出発。

9月4日(金)くもり一時雨
 8:00 途中のS.A.では雨に濡れた跡があったが、桜坂登山口駐車場は乾いていた。だけど、見上げる巻機山にはどっしり雲がかかっていた。今日の降水確率70%。明日は30%。朝一番で取り付いたら頂上直下の避難小屋まで行けるという確実さを選択し、今日はここで沈殿となる。

 ちょうど手頃の草むらにテント設営。周辺散策とそばを食べに行くという受講生を見送る側から、プシュ、プシュ、プシュの音。  「朝から飲んだらうまいわな〜そこそこにしときなはれや・・・」という忠告をしっかり胸に秘めて・・・"沈殿"なんてホント久しぶりだけど、あくせくしている日常から解放されて、時間を贅沢に過ごすのも、まぁいいよね。
 お昼寝して、また食べて、買出しに行くとまた食べて・・・そして日が暮れていった。こおろぎの音色とともに、豪雨の夕立が訪れる。小雨になった頃にはすっかり暗くなり、明日のために20:00には就寝。

9月4日(土)くもり時々晴れ
 3:00 起床。モチロン真っ暗。
 5:15 明るくなるのを待って出発。米子橋のすぐ上には水の流れていない堰堤が続いているので、堰堤の上まで林道を歩く。これでスゴク時間短縮。

 6:00 遡行開始。ゴーロを根気よく歩き、左から一筋の滑ノ沢が流れている。

 7:30 やっと3段40mナメ滝が現れた。これからのナメナメ沢の様相がこの滝から伺える。

 8:00 スダレ状美滝がずっと上まで続いている。時々ガスがかかるが、回りは明るい。

 8:40 滝上から恐る恐る覗き込む。

 9:00 ミニゴルジュへ突入。

 左岸から右岸へトラバース。左壁をロープ頼りにポッチャンしないように、へつる。

 10:30 ゴルジュ出口7m滝

 ひっそりと咲くダイモンジソウ↓

 12:40 2段15m滝を越えるとナメナメ天国。ずっとナメが続く気配。

 13:00 「スリップには十分に気をつけること」と校長から引き締まった注意がある。
 様相は滑らかだが、スラブで構成されている沢なので、滑落するとかなり下まで落ちてしまう危険性がある。ところどころロープを張る。

 13:40 大ナメを見下ろし、傾斜の緩いところで休憩。なんと爽快!

水澄みて 草原フィナーレ 米子沢
 15:00 大ナメが終わると源頭の雰囲気に。ナメが終わっても気持ちの良い遡行が続く。

 二俣を左に進み、水がなくなりかけるあたりで、避難小屋への道がついていた。ヤブコギもなく、すべてが爽快な遡行の一日だった。
 16:00 避難小屋は頑丈りっぱで、2階をお借りしたが、だんだん人いっぱいになっていった。夜中には足の踏み場も無いくらいに。

9月5日(日)くもり
ほんのりと ホオ染め浮かぶ 巻機山
 夜明けを待って、巻機山の山頂を往復しに行く。ガスが晴れないままだったが、少しだけ草紅葉がかっている草原の中に地塘が点在している。厳かな雰囲気に酔いしれていた。

 巻機山山頂(1967M)の看板は最高点の肩の部分にあった。

 下山は遡行の疲れからか、ダレダレで下っていった。

在りし日の 雲流れゆく 晩夏かな

(2009.9.10.記)

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