大いなる 自然と人情 奄美島

天孫降臨奄美ツアー
2008.11.7.〜10.

「奄美って山あるの?」  と思いながらも、日程が10月から11月に変更になり、私も行ける!ラッキー!
 最近はなぜかこういうめぐり合わせを重視してしまう。受動的な自分勝手な思いなのだが、今の私の周りを見ていると、どうしてもそういう思いを抱いてしまうのだ。
 とはいっても、みんな人任せ。奄美初めての人が大半で、今回は観光中心。私なんか初めて聞く地名ばかりで、音読みでまぁいいっか〜

11月7日(金)雨のち晴れ
 この4日間はずっと雨予報。家を出る時から雨しとしと。あーあ。
 伊丹空港へ行くのも30年ぶり? 千里中央からモノレールに乗った。11時集合なのに、10時過ぎに着いた。でももうI塚さんは待っていらした。
 I塚さんは奄美のご出身で、年に何回か帰ってらっしゃるという。昨日、奄美は集中豪雨だったというお友達からの知らせ。あーあ。でも30℃近くあり、フリースを着てきたけど、奄美は半袖だなぁ。

 11:40 みんな集合して、手荷物検査でライター一人ひとつ、ナイフはザックの中に入れ預ける。おニューのザックだから、ナイロン袋をかけてもらった。
 曇り空の大阪の空から海上、種子島の上を通って珊瑚礁見事な奄美の海へ。
 飛行機が着陸に入ると耳がキーン。こんなこと初めて。スッチーに鼻をつまんで勢いよく息を出すと耳にでるからと教えられ、何度もやってみる。ブッー。出た〜。スッとした〜。

 13:15 あっという間に南海の島に着いた。機内放送は29℃と言っていたが・・・
「ムッ!暑〜い!蒸しつく!」
 "いも〜れ奄美へ"の看板に迎えられる。天気予報を覆してなんと青空!やはり晴れ女だね〜
 空港玄関の緑の小さなバナナが生っている木にもう感激!「わぁ〜!」単純!
 K原リーダーが借りてきてくれたレンタカーに乗り、南国の町を走る。気持ちまで南国の暖かさに溶け込んでいく。

主なき わら葺き屋根の 蝉しぐれ
 まず、西郷隆盛が維新前の流謫地へ。車を降りると、蝉のジィジィの鳴き声が聞こえる中、渋柿が垂れ下がっていた。秋が夏の過ぎていくのを待ちきれずにやってきている?
 この庵の説明をしてくれる方の奄美訛りと物語るような口調が、奄美での妻だった愛加那さんのいつまでも彼を待ち続けた切ない気持ちがヒシヒシ伝わってくる。哀しいお話だけど、強い女性である彼女は、そう思い続けていられて幸せだったのかもしれない。

 そして、画家田中一村終焉の地へ。田中一村の名も今回初めて知った。パンフを見せてもらうと、どこかで見たことのあるような独特の色調、構成の絵。でもその家は貧素な建物だった。周りの木々はヘゴにまとわるポトスも大きく、そう、ここでは葉っぱも木々も幹もなにもかもが大きいのだ。

 今夜宿泊のフォレストポリスへ。道路はグネグネ。ホント、グネグネの林道を走る。ススキが大きく伸び、奄美フヨウの白い花はまっ緑の葉のなか、ひときわ際立つ。ハイビスカスも色はすごく濃い赤。ハイビスカスは年中咲いているという。気温は下がらないから紅葉はないと教えられたけど、ススキは一応、秋を告げているのね。
 経度が西寄りのため、日没の時間は遅い。でも、つるべ落としの秋の夕暮れ。暗い中、無事、フォレストポリスに到着。
 メッチャきれいなバンガローをお借りし、ガスも食器も電気釜もおふろもおふとんもあって、ガスカートリッジ買うのを忘れたけど、よかった〜 奄美にはダイビングで何度もきているT代さんお薦めのスーパーで買い出しした食料を広げる。海ぶどう、トビンニャ貝、どぎついピンピンク色のドラゴンフルーツ、そしてオリオンビール。一日で奄美色に染まってしまった。

11月8日(土)晴れ一時雨
 なんと今日も晴れ!青空!
 奄美最高峰の湯湾岳(694M)へ。木道の階段が続いているが、多湿の亜熱帯らしく濡れていて滑りやすい。ハブが出てくるかもしれないから、真ん中を注意深く歩く。20分ほどで鳥居のある神社に出た。ここにも天孫降臨? 右にも道が続いていて、境界線のところが頂上?と思って記念撮影。
 蝉が鳴いていたかと思えば、ススキや柿がなり、冬の千両の実が生っている。亜熱帯ってこんな感じなのかな?日本本土と沖縄の間の島だから、どちらも欲張って季節を謳歌しているのかも・・・
 マテリアの滝に寄る。山道も続いているけど、やはりハブが怖いから、ここで沢登りなんて考えられないよね。

ゆったりと 流るる空に ルリカケス
 島を南下して、マングローブパークへ。スコールのような一時的な雨が通り過ぎて、すぐまたカラッと晴れる。南国だ!
 久しぶりのカヤック! マングローブの根っこが泥の中から這うように地上に伸びている。南国特有の熱帯ジャングルに見とれてしまう。太陽が眩しい。今は引き潮だから、マングローブのトンネルは通れなかった。マングローブという樹はオヒルギ、メヒルギの総称だとインストラクターから教わった。

 広い川を回遊してきて、青と赤の派手な衣装のルリカケスがゲーゲーと啼きながらバタバタ飛ぶ。カラスの仲間だから鳴き声は似ているらしい。カワセミも一瞬サァーと頭上を飛んでいく。南国はすべて原色で彩られている。派手で艶やかで賑やかな色調がよく風土とマッチしている。でも、1500円1時間は短かった。

 島の南、古仁屋(こにや)で海鮮丼をいただく。I塚さんの幼なじみの泉さんにスゴイ差し入れをいただく。たんかん(青みかんのような)、オリオンビール、黒糖焼酎、黒糖菓子など。
 これから渡る加計呂麻島(かけろまとう)には買い物できるところはないというので、食べ物の仕入れ、海上タクシーで島へ。

 こんな船に乗るのも久しぶり。かなりのスピード。あっという間に加計呂麻島に到着。
 またI塚さんのお友達、林さんのバスに乗せてもらう。信号機もない道を運転中、林さんの奄美方言の案内がとどめなくずっと続く。

 安脚場(あんきゃば)の砲台跡、弾薬庫、そこからの大島海峡↑。地球は丸い!
 諸鈍へ行って、海岸沿いにディゴの並木。5月には紅い花の並木道になるという。サンゴを見つけて感激!
 途中、まだまだ青いグァバの実をちぎってかじる。かた〜い!歯が折れそう!おみやげに数個もぎっていただく。でもこのグァバの実は、だんだんネコのおしっこの匂いがしてきて・・・???

 呑の浦へ行くと、赤い赤いハイビスカスにみんな島娘になって記念撮影。
 海軍の特攻隊のお話を聞かせていただき、人間魚雷の格納庫でまたスコールに会う。
 於斉へ行って、またI塚さんのお友達の渡さんに案内いただき、寅さんのロケ地になったという巨大ガジュマルを見に行く。
 スゴイ! 幅だけで5mはある、高さ20mほど、ホントに巨大! クネクネ根っこをたどって登る登る!クライミング! ロープがかけてあり、ターザンのようにして遊ぶ。ワァ〜気持ちいい! この樹の下では、我々はまだまだ子供?赤ん坊?

 今夜は公民館を貸してくださる。広場には土俵のような正方形の土が積もられている。相撲?そう、奄美は相撲が盛んなんですって・・・そういえば、古仁屋港にも東屋に四角い土俵のようなものがあったなぁ〜
 私たちのバーベキューと差し入れてくださった本日のウグス(かつおに似た魚)、うるめいわしでおなかいっぱい! 奄美でのお醤油はかねよ醤油という甘口の醤油。

 森さんご夫妻の奄美島唄演奏。島国らしい唄をヘビ皮の三線で奏でてくださる。

      ♪行きゅんにゃ加那 吾きゃ事忘れて
      行きゅんにゃ加那 うったちゃうったちゃが
      行き苦しゃ スラ行き苦しゃ(スラ行き苦しゃ)♪

11月9日(日)くもり時々雨
 蚊取線香をたきながら、広〜い公民館で好き好きに寝て、来た時よりもきれいにお掃除して。
 朝食は渡さん宅に招かれ、ありがたくご訪問。旅に出て、地元のお家に伺い同じ時間を共に過ごす。こんな贅沢な旅はない。パパイヤ漬けや庭の大きなパパイヤの実を切っていただき、自給自足の自然と共存している生活を目の当たりに見せていただいた。
 今日は加計呂麻マラソンの日。でも私たちは参加しないので、与路島へ。

桃紅の ブーゲンビリア 恐れざる
 静かな島。小雨降る中、私たち7人が賑やかだからそんなに感じないけど、一人だったら静か過ぎて少々気味悪い。 そんな静かな狭い路地を歩いていくと、サンゴの化石を積んだ石垣にハイビスカスが、ブーゲンビリアが一際艶やか。またガジュマルの根は石垣に寄生しているように伸びている。その石垣にはハブが出た時の護身用に150cmほどの棒が立てられている。ハブはいつも注意が必要なんだ。

 歩いても歩いても、ホントに誰もいないんじゃないかって思ったけど、牛を飼っている男性一人、お母さん牛と赤ちゃん牛、腰をかがめて歩くお年寄り二人と山羊2頭。若い人はいなく、やがてホントに誰もいなくなってしまうのかしら?静か過ぎる孤島だった。

 加計呂麻島に帰り、マラソン大会を見学。次回は走らなきゃね。
 そんな中、島の皆さんに見送られて、古仁屋へ帰る。
 泉さんのお土産店でお買い物をし、またまた石塚さんのお友達、斉藤さんの案内で、太平洋の荒波で玉石に化した石が敷き詰められた海岸、ホノホシ海岸へ。

 そして、ヤドリ浜は珊瑚礁が多く、とてもきれいな海岸で、泳げなかった代わりにチョットだけ足をペチャペチャさせて、遊ばせてもらった。
 高知山展望台(415M)から大島海峡を見渡す。今日はどんより曇っていてザンネン。ヘゴの木もソテツの木も大きい。巨大!

 今夜はなんと、名瀬ウエストコートホテル! ホテルは久しぶりなのでチョット戸惑うよ。飛行機往復とホテル一泊で42,600円という安価なパックをK原さんが探してくれて、最後は豪華なホントのホ・テ・ル! 奄美大島は沖縄と違って、便数が少なく競争がないので、割高になってしまうみたい。

 またまた、I塚さんのお友達、登山さん宅へ。歯科医の登山さん宅はすごくりっぱな3階建てのお家で、通されたお部屋にはなんとテーブルいっぱいに豪華な島料理。
「みしょれ!(召し上がれ)」
「エッ!?いいのかしら・・・」
 カノコ伊勢海老、手長海老のフライ、豚の耳コラーゲンたっぷりには目がない。登山夫人の手作りふくれかん(黒糖ケーキ)、ビールのゼリー、もうおなかいっぱい。I塚さんの同級生の方々もたくさんいらして、みなさんで準備してくださり、感謝!感謝!
 そして、ゴマ入り黒糖クッキーをおみやげにいただき、島人(しまんちゅう)の大きなおもてなしの心意気をめいっぱい感じながら、ホテルへ戻った。

11月10日(月)雨時々くもり
 ホテルの朝食バイキングを終え、今日は金作原原生林へ車が向う。

ヘゴの葉に 雨の音聞く 金作原
 ぐるぐる曲がりくねった道を突き進むと、うっそうとした原生林に入っていった。こんなとこ、誰もいない。雨で洗われたヒカゲヘゴの葉っぱがますますその色を原色にしている。なにもかもが大きく巨大で、緑の色もメッチャ濃〜い。亜熱帯の大自然そのものに身体丸ごと包まれていた。

 飛行機の出発時間から逆算して、昼食は"ひさ倉"で鶏飯。さらさらっとしたお茶漬け?プラス鶏の刺身もいただき、ますますプクプク状態。

 そして、田中一村記念美術館で奄美の風景画を鑑賞。色彩の明暗に、彼の絵に賭けた情熱が見事に伝わってきて心打たれる。

風つよし 波は届くか 残月に   一村
小春日を 小夏と聞けり 奄美島   一村

 そして、雨の中、車は奄美空港へ。
 14:00 3日前ここへ着いた時、感激していたバナナの木は、今はすごくかわいく見える。駆け足で回った4日間だったが、あの植物たちと同じようにメッチャ濃〜い4日間だった。
 なにもかもすべてが大きい。人情も、自然も、とりまく環境も。暖かい奄美で、とても暖かい心をいただいたことが最高のおみやげであった。

 15:30 伊丹空港は寒かった。空気も違った。ゆったり動いていた時間からなかなか転換できず、なんだか急に気持ちだけがあわただしくなり、キョロキョロしながら、ざわざわしながら、難波行きの直通バス(620円)に乗った。みんなもそれぞれ雑踏の中へ入っていった。

 I塚さん、K原リーダー、Kさん、S田さん、T代さん、T土さん、たいへんお世話になりました。とても楽しい4日間でした。どうもありがとうございました。
 全経費・62,000円でした。

(2008.12.2.記)

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