新緑の 山ふくらみて 沢光る

初級夏山登山学校・鈴鹿元越谷
2006.6.2.〜4.

6月2日(金)晴れ
 18:30 JR森ノ宮集合。寒かったり、暑かったりの妙な気候の中でも、季節は正直。まぁ、日の長いこと。まだまだ明るい中の集合はちょっと気が引ける。でもまぁ、久しぶりなんだから・・・
 K野さんのレガシーに乗せていただいて、車は東に向かう。名神八日市から日野町を通って、野洲川ダムへ。ダムを過ぎた湖畔のちょっとした広場に到着。
 ここは鈴鹿スカイラインに続く道で、バイクがガーガー音をたてて走っていくので、メチャウルサイ。でもこんな真っ暗の中、ロウソク数本たてて宴会している方が余程変かも? 遠目で見れば、気味悪かったりして・・・

6月3日(土)くもりのち晴れ
 5:30 なぜか、みんなガサガサしている。エッ、ちょっと早いんじゃない? 8時出発と言っていたのに、今年初めての沢なので、寝てなんかいられないのかな?
 7:00 そういう流れなので、自然と出発も早くなってしまった。車で元越谷の車止めゲートまで走る。ゲートをくぐり、林道を歩く。早くも本流の堰堤下にはエメラルドグリーンの釜が。林道に藤の花びらが落ちている。見上げるとタニウツギのピンクが目に優しい。

 8:30 橋を2回渡って、さぁここから、渓流シューズに履き替えて元越谷へ。Y崎さんはおニューのゴム底の渓流シューズとウェットスーツでみんなの注目を浴びている。
 今回は、受講生2人、コーチ10人。昨夜コーチのYさんが足をひねったみたいで、1人でお留守番。ほろ酔い?気分の時ほど、足元には気をつけねば・・・ね!
 季節はまだ6月水無月。やはり水は冷たい。でもとても明るくきれいな沢。

目に青葉 山ホトトギス 初遡行
 「花崗岩の沢は水が澄んできれいなんだ」とK原校長。新緑が覆いかぶっている中をペチャペチャ歩いてゆける。木漏れ日がスゥ〜と射して、沢がキラキラしている。若葉マークの川原歩きはとても楽しい。
 少し深いゴルジュにきた。最近、岩登りをしていないせいか、へつりは少々おっかなくて、高巻きをする。日頃のグータラがこんなところに表れてしまう。
 9:20 やわらかい新緑の中、突如15mの大滝! デジカメでY田さんに写真を撮ってもらう。ところが、先行偵察している変なおじさんが後ろで大きくVサインをしているのも写ってしまう。
 「ウェ〜ン」
 「大丈夫、後で消せるから・・・」
 「こんなに大きく写っているのに消せるの?」
 Y田さんにお願いしたら、後日なんと魔法のように消してもらった。スゴイ!

 この大滝は右から回りこんで、トラバース後、シャワークライミングで登っていく。一ヶ所だけだけど、久しぶりなのでドキドキする。
 耳にはカエルの歌。目には岩に張り付くイモリ。気持ち悪いけど、お腹は真っ赤っ赤でとてもきれい。朱いヤマツツジもピンクのシャクナゲも新緑に映えている。
 10:20 仙ノ谷分岐(574M)を右へ。新緑をバックに階段状のナメの小滝が続く。
 11:10 仏ノ谷分岐。チョロチョロ流れに手を合わせてみる。
 「ヒル〜」
 薄暗いゴルジュの小滝を登っていると手の甲に血がポタポタ。エッ?小さなヒルが・・・どうしてこんなに好かれるのかしら?
 12:35 水量が極端に減り、左上方への最後の急登を登りきると、水沢峠への稜線(930M)に出た。少し曇っているが、入道ヶ岳(906M)に続くイワクラ尾根の仏岩が見渡せる。

 13:00  これからは快適稜線歩き。東の宮妻峡から吹き上がる涼風がスッ〜と汗をさらってくれる。白い花崗岩の岩肌にヤマツツジが艶やかに咲いている。今回はかなり春の花も残っていてくれた。6月だからまだ沢には早い季節と思っていたが、もしかしたら一番いい季節だったかもしれない。
 水沢峠からは杉林の中の登山道を下っていく。アッ、イワカガミも残っていてくれた。

 13:45 林道に出て、あ〜、お疲れさまでした。車に戻って着替えだけして、すぐ出発する。
 15:00 反省会はローソンの駐車場に腰を下ろして、飲み物片手に、"みんなでいれば怖くない"って感じ?だけど、またまた変なおじさんおばさんに見られているだろうなぁ〜
 でもでも、沢実技第1回がお天気もよくて、たいへん美しい沢遡行を堪能でき、満・満足の沢日和の一日だった。
 復路もK野車にお世話になり、明日のクリーンハイクがある百丈河原へ直接向かってくれる。バイクがまたまた無謀運転で飛ばしている。
 「コワ〜」
 対抗するバイクがセンターラインを越えてきて、一瞬ぶつかりそうになった。ラッキーなことに難なく過ぎたけど、あ〜びっくりした・・・

蛍火の 一つ流るる 百丈河原
 18:00 いつのまにか一眠りしていたら、もう百丈河原に到着していた。加島クライミングクラブの中に入れてもらって豪華な夕食に舌鼓。久しぶりのK畑さんの饒舌を懐かしく聞いていると、バージョンリセットしてしまっていた。
 アッ、蛍がひとつ・・・ 舞っているのは迷子の蛍? 以前よりは少なくなったそうだけど、お目にかかれてうれしい!

6月4日(日)晴れ
 今日は大阪労山主催の清掃ハイク。
 暫く岩登りを離れていると、昨日のように躊躇してしまうので、寸暇を惜しんで登りに行く。清掃前と清掃後に。
 T関さんとN嶋さんのパーティに入れてもらって、N嶋さんは中級でいろいろ教わってこられるようで、改良されたルベルソやフィフィの新しい試みを披露してくれる。中級の最先端の話を聞かせてもらうだけで、気持ちが一新して刺激ビンビン!
 百丈岩周辺はいつも我々がきれいに心がけているせいか?ゴミは少ない。配布されたゴミ袋も小さくなった。
 今日はYMCCの仲間が13人集まった。いつものK島さんのお料理をいただき、いつもの雰囲気が15:30まで。それからはもう限界。駅前には寄り道せずに、というより寄り道する元気もなく、帰路へ。2日間、どうもありがとうございました。
 家に帰ったらすぐ、(-_-)zzzでした。

(2006.6.15.記)

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